HSPとは「非常に感受性が高く強く敏感な気質を持った人」という意味です。英語で「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシエィブ・パーソン)」といい、頭文字をとってHSPと呼ばれます。
病気や障害といった医学的なものではなく、あくま「気質」の部分を指す心理学の言葉になります。また後天的なものではなく、生まれつきの性格みたいなものなりますね。
今回はそんなHSPについて触れていきたいと思います。
この記事を読んでわかること
- HSPの特徴
- HSPの診断方法
- HSPの治し方について
- HSPの方が絶対読むべき本
目次(本サイトはアフィリエイトを含む記事があります)
HSPとはどんな特徴がある?
HSPの人には、
- 共感しやすい
- 周囲の音に敏感
- 周囲の匂いに敏感
- 必要以上にものごとを気にしてしまう
- 疲れやすい
- 自己否定しやすい
- 罪悪感を感じやすい
というような症状があります。特に共感や周囲の音や匂いとった刺激に敏感という方は結構多いかもしれませんね。
HSPを提唱したのは、アメリカのエレイン・アーロンという心理学者で、主にHSPには、
- ていねいで深い情報処理を行う
- 過剰に刺激を受けやすい
- 感情の反応が強く特に共感力が高い
- ささいな刺激にも反応する
上の4つの特徴があるとしています。
丁寧で深い情報処理を行う
人は誰しも情報処理を行って生きています。
情報は大きなものもあれば小さなものもありますが、HSPの人は小さいものでも、丁寧に処理しがちです。
細かいところで言えば、
「車のナンバープレートの並びに何か意味があるのではないか」
「なんでこの数字になっているのだろう」
「なんでこの建物はこんな形をしているのだろう」
といったことです。普段の生活で細かいところに気になることが多い方はHSPの気質があるかもしれません。
過剰に刺激を受けやすい
生活をしているとどうしても音や臭いといった刺激を受けます。
HSPの方はこういった刺激に関して敏感で、ストレスを感じやすいです。
例えば、
「階段の上がってくる音が気になる」
「扉が開く音にすぐ気づく、気になる」
「後ろを通られるのが嫌だ」
「近くで香水をした人がいるとすぐわかる、お菓子の匂いがすぐわかる」
「オフィス内で他人が出した音・しゃべり声が気になる」
といったような日常生活でよくあることも気になります。上記のようなことが「分かる」という方はHSPに該当するかもしれません。
感情の反応が強く特に共感力が高い
HSPの方は「共感力」の部分が特に高いとされています。例えば、
「会社や学校で怒られて悲しんでいる人がいると自分も悲しくなる」
「友人と話しているとその人の気持ちがよくわかる。友人にもその通りだとよく言われる」
「表情を見ればその人が何を考えているか大体わかる」
このような経験がある方はHSPの気質がある可能性が高いです。共感力が高い部分はいいことでありますが、その反面疲れてしまうといった傾向もありますね。
ささいな刺激にも反応する
音や臭いの刺激にも敏感ですが、HSPの場合ささいな刺激にも反応しやすいです。
おもなところは人間関係ですが、
「話している時に目を逸らされると自分のことが嫌い?と思ってしまう」
「飲み会などで近くにいた人が他のところにいくと嫌われたと思ってしまう」
「自分のいない場で集まりがあると、自分の悪口を言われてるのではないかと不安に思う」
「私物を貸す場合汚されないか不安」「モノを借りた際、手垢や皮脂がついて汚いと思われないか不安」
といった経験がある方はHSP気質の可能性が高いです。「こんなことで気にしたくないんだけど」という些細なことでも、HSPの方はどうしても気になってしまう傾向にありますね。
HSPの診断方法は?
HSPは病気ではないため、例えばインフルエンザだとかMRI検査だとかで脳の異常がわかるといったような、明確な診断方法というのはありません。
しかしながら傾向を掴むことができるので、その傾向を掴むためにHSP診断テストというものがネット上で展開されています。
その診断を行うことで自分がHSPかどうかの1つの判断基準にすることができます。ですがあくまでもテストであり、絶対的なものではないので参考程度に抑えておきましょう。
おすすめのHSP診断テストサイト
質問数は48問とやや多めですが、より正確なことを知りたい方におすすめなが、HSP診断テストです。(所要時間:3分~5分ほど)
HSPに関する様々なことも掲載されているので、ひとまずはこのサイトでテストをしてみるのがおすすめですね。
時間がなくて質問数がもっと少ないところでチェックしたい方はコチラのサイトがおすすめです。質問数は10問(所要時間:1分ほどですぐに診断結果を見ることができますよ。
HSPは病気ではない・悪いことでもない!むしろいいこともたくさんある
HSPときくことマイナスなイメージを持つ方も多いかもしれません。
たしかに音に敏感で人よりも気にしがちで疲れやすいというデメリットもあります。しかしHSPは感受性が豊かという部分もあり、HSPの方がもつ優れた能力もあるのです。
- 共感力が高く聞き上手であること
- 深い思考ができるので創造力が豊か
- だれにもできない発想ができる
- 小さな変化に気付くことができ、香りや音楽などの芸術の才能を開花させやすい
- 慎重になりやすいので、危機管理能力が高い
- おとなしそうに見えるが内面のエネルギーは高い
上記のような能力を持っていることが多いので、実はそこまで深く悩む必要はありません。
なので「自分はHSPだから・・・」と落ち込むのではなく、「自分にしかない能力を持っている!」と自信にもって大丈夫です。
普段の生活で疲れることはあるかもしれませんが、少しずつ自分に自信をつけていきましょう。
HSPの治し方について
HSPは別に悪いことではありませんが、この気にしてしまう自分を治したいと思う方も結構いると思います。
しかし現状HSPを根本的に治すという方法はありません。なぜならHSPは先天的(生まれつき)のものなので、その人本来の性格の部分だからです。
自分の性格というものはなかなか変えることはできません。
よく「性格が変わったね」という言葉を聞くかもしれませんが、実際のところは「考え方」が変わっただけで、本質的な部分は変わっていないことがほとんどです。
そしてHSPを治すという意味でいうと、コチラも「考え方」を変えるということがポイントになってきます。
先ほどもお伝えしましたが、「HSPという自分にしかない能力を持っている」という考え方をするのも1つですね。
いろんな考え方があるので、詳しくはHSPに関する本を読むのがおすすめです。次におすすめの本を紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
HSPの方が絶対に読むべき本はコレ!
HSPの方はいろんなことを気にして疲れてしまいやすいですが、その反面HSPの方にしかない能力があるのも事実です。
大切なことはHSPについて深く知るということです。
そうすることでHSPについての悩みを解決することができ、ストレスを感じにくい生活をすることができます。HSPについて深く知るには、HSPについて詳しい専門の方の本を読むのがおすすめです。
HSPに関する本のベストセラーを集めたので、自分がHSPだと思う方はぜひ読んでみてください。
ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき
HSPの提唱者でエレイン・N・アーロン博士が現著書の1冊です。
翻訳本なので少し難しい部分もありますが、世界15ヵ国で翻訳されるほどのベストセラーで、自分がHSPだと思う方から共感の声がとても多いです。
「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本
著者自身もHSPで、テレビや講演などでも活躍している、武田友紀さん著書の1冊です。
- まわりに機嫌悪い人がいるだけで緊張する
- 相手が気を悪くすると思うと断れない
- 細かいところまで気づいてしまい、仕事に時間がかかる
- 疲れやすく、ストレスが体調に出やすい
このような症状がある人から、この本を読んで「人間関係も仕事も楽になった」という声が殺到するほどです。
今回はHSPがなんなのか、特徴や診断方法・治し方についてご紹介しました。
HSPは放っておくとストレスと大きく抱えやすいので、考え方を変えることがとても大切です。
今回の記事が少しでも参考になればうれしいです。最後までご覧いただきありがとうございました。
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