パンやたこ焼き、うどんにラーメンなどの炭水化物、クッキーやケーキなどのお菓子と様々な食品・料理に使われる「小麦粉」。
誰しも1度は食品を通して口にしたことがあるのではないでしょうか?
しかしそんな小麦粉が体に悪いということはご存じですか?なんとなく体に悪いということは知っているという人もいるかもしれませんが、具体的にどういう理由で体に悪いか知らない方も多いかと思います。
この記事では管理栄養士監修のもと、なぜ小麦粉が体に悪いのかを解説していきます。
この記事を読んでわかること
- 小麦粉が体に悪い理由
- 小麦粉の危険性
- 小麦粉が使われる食品
- 小麦粉の代わりにとるべきなもの
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小麦粉が体に悪い本当の理由と危険性
小麦粉が体に悪いとされる理由は主に2つ。
- 血糖値を急上昇させる
- 水と混ぜてこねた時に生成されるグルテンがリーキーガットを引き起こす
血糖値を急上昇させる
小麦粉の主成分が炭水化物(糖質)になります。健康に欠かせない成分ですが、摂りすぎたりすると、糖尿病といった病気のリスクを高めます。
炭水化物の中でも血糖値を上げやすいものが、病気のリスクを高めやすいのです。そしてゆるやかに上げるものは、そういったリスクを軽減できます。
それがいわゆる「低GI食品」と呼ばれるものですね。できれば炭水化物は低GIのものからの摂取が好ましいですが、小麦粉を使った食品は、残念ながらGI値が高く、血糖値を急上昇させるものばかりです。
食品としては、
- ラーメンやパスタ、うどんなどの麺類
- パン類
- ドーナツやクッキーなどの菓子類
- お好み焼きやたこ焼きなどの粉もの類
といったものです。どれも主食としてよく食べるのではないでしょうか?
血糖値が急上昇すると、体は血糖値を下げる働きをします。そうすると今度は低血糖状態になり、強い眠気や倦怠感、さらにはイライラを感じたりするのです。
血糖値が乱高下すると老化も引き起こす
そして血糖値が乱高下すると、血液中に余った糖が体内の組織や細胞に溜まって、「糖化」と言われる反応が進みます。
この糖化が進行すると、しわやシミ、くすみといった老化を引き起こしたり、骨粗しょう症、白内障や認知症といった病気のリスクも高まるのです。
そのため血糖値を急上昇させる小麦粉は体に悪いと言えるわけですね。
水と混ぜてこねた時に生成されるグルテンがリーキーガットを引き起こす
小麦粉は水と混ぜてこねると、グルテンを生成します。
グルテンは粘り気や弾力を与えるため、麺類のもちっとした食感や、パンのふわふわ感をだすことができるのです。そのためおいしいパンづくりや麺類づくりにはこのグルテンがかかせません。
しかしその反面体に悪影響があるとの指摘があるのです。
グルテンは食物アレルギーの原因になる
グルテンは小麦アレルギーをはじめとする、セリアック病や、グルテン不耐性などのアレルギーが多く存在します。
これらのアレルギー症状として、
- 腹痛
- 倦怠感
- 肌荒れ
といったものがあります。グルテンは一定数の人にとっては、アレルギー症状によって体に害を与えますが、一方で安全性も謳われています。
グルテンに対する食品安全委員会の見解は?
グルテンフリーの食事について、インターネット等に意思の経験的な発信はあるが、公的機関による科学的報告書はない。
と報告されています。信頼度の高い機関ではあるので、グルテン自体が体にかなり悪いかというと、そうでもない可能性も十分あります。
グルテンよりも血糖値の乱高下が危険度高い
「小麦はグルテンが多いから体に悪い」という認識が強いですが、実際のところは血糖値の乱高下の方が危険度は高いと考えます。
そしてグルテンが体に悪いかどうかについては、いまだに議論されており、明確なことが分からない状態です。
しかし血糖値が乱高下することは明らかなので、どちらにせよ小麦粉の摂取はできるだけ控えることをおすすめします。
小麦粉(グルテン)は依存性もある
グルテンの怖さは依存性にあるかと思います。パンやラーメンを無性に食べたくなることがありませんか?
パンを食べているともっともっと食べたくなったりなど、よくあるかと思います。それはグルテンの依存性が原因です。
ラーメンを食べて、「しばらく食べないでおこう」と決めても、どうしても食べたくなる時がありますよね。それも依存性があるからだと言われています。
なので一度小麦粉を摂取してしまうと、なかなかやめられないのです。そうして血糖値の乱高下が繰り返され、体にダメージを与えていくというわけですね。
小麦粉の代わりになるものは?
小麦粉はできるだけ摂らないようにするのが望ましいことが分かったかと思います。
そこで注目したいのが小麦粉の代わりになるものです。答えからお伝えすると、それは「全粒粉」です。
何となく聞いたことがあるかもしれませんが、実は原材料は小麦粉と同じの小麦です。違いは、
小麦粉→小麦の表皮と胚芽を除いて粉にしたもの
全粒粉→小麦全てを粉にしたもの
です。お米で例えると、精米前の玄米が全粒粉で、精製後の白い米が小麦粉といった感じですね。
なぜ同じ原料なのに違いがあるかというと、栄養が小麦の表皮と胚芽にあるからです。なので全粒粉は栄養たっぷり。さらにGI値も低くなるので、血糖値を急上昇させない特徴があります。
栄養たっぷりなのになぜ排除する?
じゃあ小麦粉にする必要がないのでは?・・・と思う方もいるかと思います。
たしかにそうなのですが、ちゃんと理由があります。それは単純に小麦粉の方がおいしいから。
そして全粒粉は、硬めの皮なども一緒に砕いてあるので、食品に使うと、パサパサとした食感になるのです。
そのため、もっちりふわふわのパンと比べると、どうしてもおいしさが劣ってしまうのです。一般的にはおいしい物の方が売れますから、企業や飲食店も基本的には小麦粉を使います。
そしてなにより安いので、そういった面でも小麦粉が使われるシーンが多いというわけですね。
管理栄養士おすすめの全粒粉食品
健康を考えて、全粒粉で作られた食品は結構増えてきました。まだまだ小麦粉の方が生産量が多く、小麦粉と比べると値段はしますが、体のことを考えれば、全粒粉食品を選ぶのがおすすめです。
ここでは管理栄養士おすすめの全粒粉食品をいくつかご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
さぬき全粒粉うどん
なかなか市場に出回らない全粒粉のうどん。小麦粉ほどのもっちり感やコシはないにせよ、ツルツルっとしたのどごしや、全粒粉とは思えないコシがあり好評を得ています。
うどんの本場「さぬき」で作られているので、その信憑性は説明をするまでもないでしょう。ふだんうどんをよく食べる方は、ぜひ一度お試しください。
手延素麺 揖保乃糸 全粒粉
夏と言えばそうめん。そうめんも基本的には小麦粉を使って作られます。
紹介している手延素麺 揖保乃糸全粒粉は、主原料こそ小麦粉ですが、40%の全粒粉を配合し、血糖値の急上昇を比較的ゆるやかにします。
そうめんの王道ブランドの揖保乃糸ということもあり、全粒粉を配合されているとは思えないようなおいしさで、かなりの人気を得ています。
ネックなのは値段ですが、ぜひ一度食べていただきたい逸品ですね。
BASE FOOD・BASE BREAD
朝食でよく食べられるパン。食パンやフランスパン、他にも菓子パンなどたくさん種類がありますが、パンも小麦粉を中心に作られる食品です。
手軽に食べられるパンですが、小麦粉ベースのパンは健康を考えると控えたいところ。そこでおすすめなのが、「BASE FOOD」です。
BASE FOODは完全栄養食といって、1食に必要な栄養素がすべて必要以上に含まれています。
詳細はココでは省きますが、自宅に届きその手軽さと栄養の高さ、そして小麦粉ではなく全粒粉で作られているパンなので、健康意識が高い人から絶大な人気を誇っています。
その結果、ベースフードが立ち上がってから5年ほどで30万人の会員に突破しました。
毎朝パンを食べているという方は必見です。管理栄養士から見てもかなりおすすめですね。
参考サイト
【監修者】M.N
福井県出身の管理栄養士。
論文や企業から学んだ正しい知識を、誠心誠意をもって情報発信。
過去に書いた記事は300本以上。大手メディアにも掲載多数。
【経歴・実績】
2016年 健康栄養学科の大学を卒業・管理栄養士を取得
2016~年 大手食品会社勤務 主に商品開発に携わる
2021~年 健康に関する情報発信・Webライターとして活動