健康 管理栄養士監修

【管理栄養士監修】ショートニングとは?体に悪い理由は?発ガン性などの危険性について解説

お菓子やパン、ドーナツなどによく使われるショートニング

あまり聞きなれた言葉ではなく、「なんとなく甘いモノ?」「これ何?」と疑問に思う方も結構多いのではないでしょうか。

この記事では管理栄養士監修のもと、ショートニングがなんなのか、体に悪いかどうかについてお伝えしていきます。

この記事を読んでわかること

  • ショートニングがなんなのか
  • ショートニングはどういう時に使われるのか
  • ショートニングが体に悪いかどうか
  • ショートニングは危険なものなのか

ショートニングとはクリーム状の食用油脂のこと!

ショートニングは動物や植物からとれる油を原料とした、クリーム状の食用油脂のことを指します。

精製した油に水素ガスや窒素ガスを添加して作られ、無味無臭で常温では白色のクリーム状なのが特徴です。

バター・マーガリンとショートニングの違い

よく混合されやすいのがバターやマーガリンです。違いを表にまとめてみたので、違いが気になる方はチェックしてみてください。

特にマーガリンと比較されることが多いですね。

ショートニング マーガリン バター
原料 植物油脂・動物油脂 植物油脂 動物油脂
混ぜるもの 水素ガス・窒素ガス ビタミン・発酵乳・食塩 水・食塩・ビタミン
香り 無し あっさり 甘め
無し あっさり 濃厚
食感 サクサク ねっとり しっとり

無味無臭なのが一番の特徴です。マーガリンやバターは風味があるため、食品使った際に邪魔することがあります。

ですがショートニングは無味無臭なので、素材の味を邪魔せずにパンやお菓子をふんわりさせたり、サクサクっとさせたりできるので重宝されるのです。

ショートニングが体に悪いとされる理由

ショートニングはよく体に悪いというこで話題にあがります。

結論からお伝えすると、あまり体にいいものではありません。ショートニングの中には健康のことを考えたものありますが、市販のお菓子などで使われるものは注意が必要です。

そして体に悪い理由とされているのが、「トランス脂肪酸」です。

トランス脂肪酸とは?

トランス脂肪酸は、脂質の構成成分である脂肪酸の一種です。植物油などからマーガリンやショートニングなどを製造する際や植物油を高温にして脱臭する工程で生じます。また、天然でも、牛などの反すう動物に由来する乳製品や肉に含まれています。

引用元:厚生労働省

トランス脂肪酸を過剰摂取することにより、心筋梗塞や冠動脈疾患のリスクが高まるという研究結果がでており、これが体に悪いとされる理由になっています。

しかし日本人はトランス脂肪酸の摂取量が諸外国よりかは少なく、疾患のリスクについては現在明らかにされていません。

とはいえ、摂りすぎによる体へのリスクは大きいので、摂取量には十分注意する必要がありますね。

ショートニングの危険性

ショートニングの危険性については、先ほども述べたようにトランス脂肪酸による、心筋梗塞や冠動脈疾患のリスク増加があります。他にも

注意

  • 肥満による動脈硬化
  • 動脈硬化による脳疾患

など大きな病気のリスクも高まる可能性が十分にあります。

問題はショートニング以外にもある

ショートニング自体にも問題はありますが、ショートニングと一緒によく使われるのが、

  • 砂糖
  • 小麦粉

です。他にも添加物等がありますが、上の2つが体に大きな負荷を与えるのです。その結果体に悪い影響を及ぼすというわけですね。

簡単に説明すると、砂糖や小麦粉は血糖値を急上昇させます。そして体は上がった血糖値を下げようとするので、この血糖値の乱高下が体に大きな負荷を与えます。

その結果、

  • 老化
  • 肥満
  • 腸内環境の悪化

などが起きてしまいます。砂糖や小麦粉は白い悪魔ともいわれているほどのものなので、摂取には十分に注意が必要です。

▼詳しくはコチラの記事をご覧ください

【管理栄養士監修】砂糖が体に悪い理由とは?危険性や病気のリスクを紹介

ショートニングに発ガン性はある?

ショートニングの発ガン性についてですが、いまだ不明点がある状態です。

日本毒性学会による2020年の論文によると、トランス脂肪酸非含有ショートニング(トランス脂肪酸が含まれていないショートニング)を原料として用いた、高脂肪食をマウスに62週間投与したところ、肝細胞癌や血管肉腫を含む肝腫瘍が確認されたとあります。

トランス脂肪酸を含んでいないショートニングでの結果なので、使用している植物油脂、動物油脂に問題がありそうです。ちなみに動物油脂は発ガン性があると言われているので、そちらの影響かもしれませんね。

国に使用が認められているショートニングですが、このような研究結果もあるため摂取に関しては十分注意をしましょう。

安全性の高いショートニングについて

ショートニングはお菓子作りにおいて優秀なので、パン屋さんや各お菓子メーカーなどでよく使われます。

しかしトランス脂肪酸が体に悪いということが広まってきた今、トランス脂肪酸フリーのショートニングも多く出回っています。

そういったショートニングは比較的安全性が高いと言えるでしょう。市販のものはどんなショートニングが使われているかわからないので、健康を考えつつ、おいしいお菓子を食べたいなら自分でそういったショートニングを選ぶことが大切です。

最後に管理栄養士がおすすめするショートニングを紹介するので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

管理栄養士おすすめのショートニング


今回はショートニングについてお伝えしました。

お菓子・パン作りにおいて重宝されるショートニングですが、その危険性はいまだ問われ続けています。

できれば加工済みの市販のお菓子やパンはやめて、自分で手作りをするのがおすすめです。

今回の記事が少しでも参考になればうれしいです。最後までご覧いただきありがとうございました。

KURAKURAでは、管理栄養士など様々な専門家の監修のもと、暮らしに役立つ情報を発信しています。ぜひまたご覧ください。

【監修者】M.N

福井県出身の管理栄養士。
論文や企業から学んだ正しい知識を、誠心誠意をもって情報発信。
過去に書いた記事は300本以上。大手メディアにも掲載多数。
【経歴・実績】
2016年  健康栄養学科の大学を卒業・管理栄養士を取得
2016~年 大手食品会社勤務 主に商品開発に携わる
2021~年 健康に関する情報発信・Webライターとして活動

-健康, 管理栄養士監修

© 2024 KURAKURA Powered by AFFINGER5